しずくの日記 

読書記録や日々のあれこれ

読書

三浦英之「牙 アフリカゾウの密猟組織を追って」

2019年5月小学館発行。 朝日新聞の記者が、アフリカゾウの牙(象牙)をめぐる密猟組織の実態に迫ったルポルタージュ。 第25回小学館のノンフィクション大賞受賞作。 象牙は「サバンナのダイヤモンド」と呼ばれ、1㌔約20万円(取材時)で闇取引されているとい…

小川哲「地図と拳」

2022年6月集英社発行 第168回直木賞受賞作。 640項に及ぶ大作。 帯には「日露戦争前夜から第2次大戦までの半世紀、満洲の名もない都市で繰り広げられる知略と殺戮。日本SF界の新星が放つ、歴史×空想小説」とある。小川哲さんはSF作家なのか。 題名の「地図…

高知東生「土竜」

2023年1月30日光文社刊 俳優・高知東生の小説デビュー作。 6編の短編からなる本作は、自身をモデルにした主人公の出生の秘密、ヤクザの父、自死した母、薬物による逮捕までが綴られている。 「本当に自分で書いたのか? ハハハ、読んでいただいた方、ほぼ全…

多和田葉子「白鶴亮翅」

「朝日新聞」に2022年2月1日から8月14日まで連載された作品。2023年5月朝日新聞出版から発行。 あらすじ:ベルリンに暮らす日本人女性・美砂は、隣人のドイツ人男性Mさんに誘われ太極拳教室に通い始める。先生は中国人。生徒はドイツ人のほかロシア人やフィ…